はじめに
「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことがありますか?あるいは、家族のお手伝いやお世話で、自分の時間が持てないと感じることはありませんか?
この記事では、「ヤングケアラー」とは何か、どのようなことで悩む可能性があるのか、そして困ったときにどこに相談できるのかを、わかりやすく解説します。
もしあなたが一人で悩みを抱えているなら、どうか忘れないでください。あなたの話を聞いて、共感して、サポートしてくれる人は周りにいます。
1. 「ヤングケアラー」って、なんだろう?


ヤングケアラーとは、「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと」を指します。
家族を手伝うことは、ごく当たり前の「ふつうのこと」と感じるかもしれません。でも、その責任があまりにも重く、学校生活に影響が出たり、こころやからだに不調を感じるほどの負担になっている場合は、少し注意が必要です。
ヤングケアラーであるかどうかは、単に「お手伝いをしているか」ではなく、「年齢に見合わない重すぎる責任を背負っていないか」という点が大切になります。
では、具体的にどのようなことで困ってしまう可能性があるのでしょうか。
2. ヤングケアラーが抱えやすい悩み
ヤングケアラーであることで、生活のさまざまな場面で影響が出ることがあります。ここでは、代表的な悩みをいくつか紹介します。
- 学業への影響 学校に遅刻したり、早退や欠席が増えたりすることがあります。また、家のことで忙しく、宿題や勉強をする時間が十分に取れなかったり、希望する進学を諦めざるを得ない状況に置かれたりすることもあります。
- 就職への影響 ケアが中心の生活を送ってきたことで、「自分にできる仕事は限られている」と思い込んでしまい、キャリアの選択肢を狭めてしまうことがあります。また、自分がこれまで担ってきたケアの経験を、就職活動の場でうまくアピールできないという悩みもあります。
- 友人関係への影響 家族の世話に時間をとられ、友達と遊んだり、部活動に参加したりする時間が少なくなってしまうことがあります。
こうした状況が続くと、同世代の友人たちと同じような経験をしたり、将来の可能性を広げたりすることが難しくなってしまうかもしれません。
もし、こうした悩みを抱えていたら、一人で抱え込まずに誰かに話すことが大切です。
3. あなたは一人じゃない。相談できる場所があります


自分のことや家のことを話すのは勇気がいると思います。でも、心配しないでください。あなたの周りには、話を親身に聞いて、支えてくれる人がきっといます。例えば、学校の先生、スクールカウンセラー、親戚の人、友達などに、まずは話してみるのも一つの方法です。
そして、そうした身近な人たちだけでなく、あなたのための公的な「相談窓口」も用意されています。そこでは専門の相談員が、あなたの悩みを受け止め、一緒に解決策を考えてくれます。
ここでは、安心して相談できる窓口をいくつか紹介します。


4. 具体的な相談窓口
▼ヤングケアラーのこと、まず相談するなら
大田区では、令和7年4月からヤングケアラーに関する専門の相談窓口として「ヤングケアラー・コーディネーター」が設置されました。自分がヤングケアラーかわからない場合はもちろん、友だちのことや家族のことで悩んでいる場合でも、コーディネーターが話を聞き、適切な相談先につないでくれます。
| 相談窓口名 | 電話番号 |
| ヤングケアラー・コーディネーター | 03-5744-1778 |
▼こどもや家族の悩み全般について
ヤングケアラーの問題だけでなく、子どもや家族に関するさまざまな悩みを広く相談できる窓口です。
| 相談窓口名 | どんなところ? | 電話番号 | 受付時間 |
| 大田区子ども家庭支援センター | 18歳未満のこどもと家族のあらゆる相談に応じてくれます。 | 03-5753-7830 | 月~金: 9時~18時<br>土: 9時30分~18時 |
| 大田区若者サポートセンター フラットおおた | 15歳~39歳までの若者と家族が対象の総合相談窓口です。 | (記載なし) | (記載なし) |
▼夜間や休日でもOK!24時間対応の電話相談
いつでも話を聞いてもらえる、全国共通の電話相談窓口です。つらいとき、すぐに誰かと話したいときに利用できます。
- 児童相談所虐待対応ダイヤル: 0120-189-783(24時間365日対応)
- 24時間子供SOSダイヤル: 0120-0-78310(24時間365日対応)
▼その他の専門的な相談窓口
いじめや人権に関する悩みを専門に受け付けている窓口です。
- 子どもの人権110番: 0120-007-110(平日 午前8時30分~午後5時15分)
ここに紹介した相談窓口は、すべて無料で利用できます。
また、あなたの周りの大人たちも、あなたを支える大切な存在です。
5. 周囲の大人の方へ
ヤングケアラーが抱える問題は、家庭内のプライベートなことであるため、本人や家族も「これが当たり前」と思っていて、支援が必要な状況が見えにくいことがあります。
もし、あなたの周りに気になるお子さんがいたら、まずはその子の状況に気づき、丁寧に話を聞いてあげてください。そして、一人で抱え込まず、専門の支援につなげることがとても重要です。もし心配なご家庭に気づいた場合は、ためらわずに上記の相談窓口、特に**「ヤングケアラー・コーディネーター」(03-5744-1778)**までご連絡ください。
おわりに
家族を大切に思う気持ちは、とても尊いものです。しかし、そのためにあなたが自分の夢や未来を諦めたり、たった一人で重すぎる責任を背負い続けたりする必要はありません。
誰かに相談することは、決して弱いことではありません。むしろ、自分自身を大切にするための、勇気ある一歩です。
あなたのためのサポートは、必ずあります。まずは、話しやすいと感じるところへ連絡してみてください。










