【2026年最新】成年後見制度が25年ぶりに大改正へ|認知症600万人時代の「使えない制度」から「選べる制度」へ変わる5つのポイント

目次

はじめに|認知症600万人、後見制度の利用率はわずか4%という現実

2025年時点で、日本の認知症高齢者は約600万人を超えると推計されています。これは65歳以上の高齢者のおよそ6人に1人にあたる規模で、2025年以降はさらに増え続けると見込まれています。

ところが、こうした方々を法的に支える「成年後見制度」を実際に利用している人は、**全国で約24万人ほど。割合にすると、わずか約4%**にとどまっています。

「家族が判断能力を失っても、後見制度はあまり使われていない」――これが、超高齢社会・日本の現実です。

なぜ、これほど使われてこなかったのか。答えはひとつ。「一度始めたら、本人が亡くなるまで終われない」「後見人がすべてを代理し、本人の意思が反映されにくい」など、制度が硬直的で使いづらかったからです。

そんな成年後見制度が、2026年、スタートから25年ぶりに大きく生まれ変わろうとしています。2026年4月3日、政府は成年後見制度の抜本的な見直しを盛り込んだ民法改正案を閣議決定し、国会へ提出しました。

【正確な事実関係】 2026年4月3日に「民法改正案」が閣議決定された段階であり、まだ施行(制度の運用開始)はされていません。今後、国会での審議・成立を経て、実際の施行は2027年~2028年頃になる見込みです。本記事のタイトルにある「2026年改正」とは、この閣議決定および国会審議の動きを指しています。

この記事では、東京・城南エリア(大田区・品川区・世田谷区・目黒区)で身元保証・終活サポートを提供している微笑堂が、認知症と向き合うご本人・ご家族に向けて、改正のポイントと、改正後も残る課題について分かりやすく解説します。


なぜ今、改正が必要なのか|現行制度が抱えてきた4つの問題

そもそも成年後見制度とは、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が低下した方を、法律の面から支援する仕組みです。家庭裁判所が選任した「成年後見人」「保佐人」「補助人」が、本人に代わって財産管理や契約手続きを行います。

2000年にスタートし、25年間にわたり多くの人を支えてきましたが、利用率の低さが示すとおり、現場では次のような問題が指摘されてきました。

① 一度始めたら、原則として終われない「終身制」

遺産分割協議や不動産売却など、特定の手続きのためだけに利用したくても、いったん後見が始まると本人が亡くなるまで続いてしまう。報酬も毎月発生し続ける――これが最大のハードルでした。

② 後見人の権限が広すぎる「包括代理」

特に「後見」類型では、後見人に包括的な代理権が与えられます。財産管理は守られても、本人の意思や希望が反映されにくいという指摘が長年ありました。

③ 後見人を変えにくい「硬直的な交代制度」

現行法では、後見人の交代は「死亡」「辞任が裁判所に認められた場合」「不正や著しい不行跡」などに限られます。「相性が悪い」「対応に不満がある」程度では交代が認められず、泣き寝入りせざるを得ない家族も少なくありませんでした。

④ 任意後見契約を結んでいても活用されにくい

本人が元気なうちに将来の後見人を指定しておく「任意後見契約」を結んでいても、判断能力が低下した後に任意後見監督人の選任申立てがされないまま放置されるケースが指摘されてきました。

これらが、「使いにくい制度」と言われ続けてきた理由です。


2026年改正案の5つの主要ポイント

それでは、今回の民法改正案で何が変わるのでしょうか。ご家族や本人が知っておくべき5つのポイントに整理してご紹介します。

ポイント①|「後見・保佐・補助」の3類型を「補助」に一本化

現行制度では、本人の判断能力の程度に応じて、

  • 後見(判断能力を欠く常況)
  • 保佐(判断能力が著しく不十分)
  • 補助(判断能力が不十分)

の3類型に分かれていました。しかし、線引きが曖昧で一般の方には区別がつきにくく、いったん「後見」と判定されると本人の自己決定権が大きく制限される問題がありました。

改正案では、この3類型を廃止し、「補助」に一本化する方向です。これにより、本人の能力を一律で評価するのではなく、「どんな支援が必要か」に応じて柔軟に制度を組み立てることができるようになります。

判断能力が著しく低下している方には、不動産処分などの**特定の項目に限って取消権を付与する「特定補助」**という仕組みも検討されています。

ポイント②|「終わらない後見」から「終われる後見」へ

これが最大の改正ポイントと言えるでしょう。

これまでは、本人の判断能力が回復しない限り後見は終了できませんでした。改正案では、「制度利用の必要がなくなった」と家庭裁判所が認めた場合、後見を終了できるようになります。

例えば、

  • 遺産分割協議を完了させるため → 協議が終わったら終了
  • 不動産を売却するため → 売却が終わったら終了
  • 入所・入院手続きを進めるため → 手続きが完了したら終了

といったように、目的を達成したら終わらせられる「オーダーメード型」の制度へと生まれ変わります。

ただし注意点として、「終われる後見」と言っても、家族の都合で自由にやめられるわけではありません。終了の判断はあくまで家庭裁判所が行います。この点は誤解のないようにしておきましょう。

ポイント③|「包括代理」から「必要な範囲だけ」の支援へ

現行の後見では、後見人が本人の生活全般を包括的に代理する権限を持っていました。改正後は、本人や家族が必要とする支援範囲だけを選んで依頼できる仕組みが検討されています。

たとえば「銀行手続きだけ」「不動産処分の同意権だけ」といった形で、本人の自己決定をできる限り尊重する方向に舵が切られます。

ポイント④|後見人の交代がしやすくなる

改正案では、補助人の解任事由として**「補助開始の審判を受けた者の利益のために特に必要があるとき」**という新しい項目が追加される予定です。

これにより、

  • 後見人と本人・家族との関係性が悪化した
  • 支援方針の調整が困難
  • 本人の生活に明らかに合わない

といった場合に、柔軟に交代を申し立てられるようになる見込みです。

ポイント⑤|任意後見の監督開始がスムーズに

任意後見契約を結んでいても、判断能力が低下した後に監督人の選任申立てがされないまま制度が機能しない問題に対し、改正案では新たな申立権者を設ける方向で検討が進んでいます。

本人が任意後見契約の際に公正証書で指定した人にも申立権を認めるなど、契約が実際に機能するようにする工夫が盛り込まれる予定です。


改正のスケジュール|いつから施行される?

改正案は2026年4月3日に閣議決定され、国会へ提出されました。施行までのスケジュールは概ね次の通りです。

時期内容
2025年6月中間試案の取りまとめ
2025年8月パブリックコメント募集終了
2026年4月3日民法改正案を閣議決定・国会提出
2026年中(予定)国会審議・成立
2027年~2028年頃施行(制度の運用開始)

施行は公布から2年6カ月以内とされており、実際に新制度が動き出すのは早くても2027年後半~2028年頃になる見込みです。「2026年からすぐ変わる」というわけではない点には、注意が必要です。


改正でも解決しない、もうひとつの大きな問題

ここまで読んでいただき、「後見制度が使いやすくなるなら、もう心配いらないのでは?」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、お伝えしたい大切なことがあります。

今回の改正は「制度の使いやすさ」を変えるものであって、「後見人になってくれる人がいない」という根本的な問題を解決するものではない、ということです。

◆ 後見人を「誰に頼むか」という問題

成年後見人は、家庭裁判所が選任します。多くの場合は、

  • 親族
  • 弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職

から選ばれます。

しかし、おひとりさま(独身・配偶者が亡くなった方・子どもがいない方など)や、ご家族と疎遠になっている方、ご家族がいても遠方に住んでいる方にとっては――

「そもそも、後見人を頼める身近な人がいない」

という現実があります。

専門職後見人を選任することはできますが、本人と全く面識のない弁護士・司法書士が選ばれることもあり、「自分の人生の最後を、知らない人に委ねることになる」ことへの不安は決して小さくありません。

◆ 後見制度と「身元保証」はまったく別物

もうひとつ、混同されがちですが大切なポイントがあります。

成年後見人は、「身元保証人」にはなれません。

入院や介護施設に入居するときに必要となるのは「身元保証人」「身元引受人」であり、これは後見人とは別の役割です。後見制度が改正されても、

  • 入院時に「身元保証人をお願いします」と病院から求められたとき
  • 介護施設の入居契約で「保証人欄を埋めてください」と言われたとき
  • 緊急時の連絡先を求められたとき
  • 万が一のときに駆けつけてくれる人が必要なとき

――こうした場面で頼れる人がいないという問題は、後見制度の改正だけでは解決しません

◆ 認知症になる「前」の準備が、最大の鍵

そして、もうひとつ重要なこと。

成年後見制度(法定後見)は、「判断能力が低下した後」に家庭裁判所が後見人を選任する制度です。つまり、ご本人が「この人にお願いしたい」と望んでも、その通りになるとは限りません。

ご自身の意思を将来に届けるためには、判断能力があるうちに

  • 任意後見契約(信頼できる人を将来の後見人に指定しておく契約)
  • 身元保証契約(入院・施設入居時の保証人を確保しておく契約)
  • 死後事務委任契約(亡くなった後の手続きを依頼しておく契約)
  • 遺言書の作成

などを準備しておくことが、何より大切なのです。


微笑堂ができること|認知症になる前から、ずっと寄り添う

東京・城南エリア(大田区・品川区・世田谷区・目黒区)を中心に活動している**微笑堂(ほほえみどう)**は、まさにこうした「制度の隙間」を埋めるために生まれた、おひとりさま向けの身元保証・終活サポート事業者です。

◆ 微笑堂のサポート内容

  • 身元保証(入院・介護施設入居時の保証人引受)
  • 緊急時の駆けつけ・連絡先対応(24時間)
  • 日常生活のサポート(通院付き添い・買い物代行・各種手続き代行 など)
  • 任意後見・遺言作成のサポート(信頼できる専門家との連携)
  • 死後事務委任(葬儀・納骨・行政手続き・デジタル遺品整理 など)
  • ご家族(離れて暮らすお子様)への定期的なご報告

◆ 微笑堂が選ばれる3つの理由

1. 一度きりのお支払いで、生涯安心

月額制ではなく、220万円(税込)の一括払いのみ。契約後は追加料金が一切かかりません。月額制の場合、長くお付き合いするほど総額が膨らみますが、微笑堂なら長生きすればするほどおトクになる料金設計です。

2. 地域密着・ご近所の安心

城南エリアに特化しているからこそ、緊急時にすぐ駆けつけられる距離感を保っています。遠方の大手では実現できない、「ご近所のように頼れる」関係性が、微笑堂の最大の強みです。

3. 専門スタッフによる包括サポート

看護師・社会福祉士・相続診断士など、医療・福祉・法務の各分野の専門スタッフが在籍。認知症が進行しても、終末期を迎えても、ずっと同じチームが寄り添います。


よくあるご質問(FAQ)

Q1. 成年後見制度はいつから新しくなりますか? A. 2026年4月3日に民法改正案が閣議決定され、国会へ提出されました。実際の施行(運用開始)は、2027年~2028年頃になる見込みです。

Q2. 現在、後見制度を利用中の人はどうなりますか? A. 改正法には経過措置が設けられる見込みですが、詳細はまだ決まっていません。現在ご利用中の方は、改正後の制度に切り替えられるかどうか、後見人や家庭裁判所にご相談されることをおすすめします。

Q3. 身元保証と成年後見はどう違いますか? A. 成年後見人は、原則として身元保証人にはなれません。後見人は本人の財産管理や契約代理を行う法的な役割であり、入院・施設入居時に求められる「身元保証(連帯保証や緊急連絡先)」は別の役割です。両方が必要な方も多くいらっしゃいます。

Q4. おひとりさまで身寄りがない場合、誰に後見人を頼めばいいですか? A. ご親族がいない場合、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職や、社会福祉法人・NPO等の法人後見が選任されます。ご自身の希望を将来に届けたい場合は、判断能力があるうちに「任意後見契約」を結んでおくことが最も確実です。微笑堂でも、信頼できる専門家との連携で任意後見契約のサポートを承っております。

Q5. 認知症になる前にどんな準備をしておけば安心ですか? A. ①任意後見契約、②身元保証契約、③死後事務委任契約、④遺言書、の4点セットを揃えておくことをおすすめします。微笑堂では、これらを一括でサポートするフルサポートプランをご用意しています。


まとめ|「制度」だけでなく「人」とのつながりを

2026年の成年後見制度改正は、間違いなく前進です。**「一度始めたら終われない」「本人の意思が反映されにくい」**という長年の課題が解消され、より多くの方が安心して制度を利用できるようになるでしょう。

しかし、どれだけ制度が良くなっても、「最後まで自分のことを気にかけてくれる人」がいなければ、本当の安心は得られない――これが私たち微笑堂の考えです。

認知症になる前、判断能力があるうちにこそ、できる準備があります。ご自身のため、そして離れて暮らすご家族のために、今のうちから一歩ずつ備えていきませんか。

微笑堂では、無料相談を随時承っております。「うちの場合はどうしたらいい?」というご相談だけでも構いません。城南エリア(大田区・品川区・世田谷区・目黒区)にお住まいの方、またはご家族がお住まいの方は、お気軽にお問い合わせください。

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参考・出典

  • 厚生労働省「成年後見制度の見直し等について」(令和8年1月19日 社会保障審議会障害者部会 資料6)
  • 法務省 法制審議会民法(成年後見等関係)部会 中間試案
  • 福祉新聞「成年後見制度『補助』に一本化 民法改正案を閣議決定」(2026年4月12日)

本記事は2026年5月時点の情報に基づいています。法案の内容は今後の国会審議により変更される可能性があります。最新の情報は法務省・厚生労働省の公式発表をご確認ください。

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この記事の監修者

監修者:小林 隆人のアバター 監修者:小林 隆人 相続診断士・家族信託コーディネーター

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【監修者】小林 隆人

相続診断士 / 家族信託コーディネーター
宅地建物取引士

不動産業界17年の経験を持ち、高齢者の終活・相続・不動産活用を専門とする。認知症対策から身元保証まで、幅広い視点でご相談者様をサポート。

所属:相続診断協会 / 家族信託普及協会
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